FRBの発言と欧州株に注目
先週のリスク市場は、FRBの強硬な発言が重荷となりました。ECBの理事会を待つ投資家たちは、FRBの利下げが今年中に0.25%しか行われないことを市場が織り込んでいたため、コア国債は小幅に売られました。これにより、リスク分散の重要性が再認識される機会となりました。ドルインデックスDXYは横ばいでしたが、これは市場の不確実性が続いている証です。
米国株は、金利に敏感なラッセル2000がアンダーパフォームするなど、全面安となりました。これにより、高配当株などの安定した投資対象への注目が集まっています。ユーロ・ストックス50種株価指数は、ハイテク株安に牽引され下落しましたが、これは一時的な調整と見られます。長期的には成長ポテンシャルのある欧州株に注目する価値があります。
日本の日経平均も、供給懸念と金利不安が日本国債の重荷となり、守勢に回りました。しかし、日本企業の競争力を考えると、今が投資の好機とも言えるでしょう。EM(新興市場)では、中国の5月製造業PMIが再びマイナス圏に沈んだにもかかわらず、上海総合指数は横ばいで推移しました。これは中国市場の底力を示しています。
インドのSENSEXは、総選挙の結果を控えた警戒感から下落しましたが、選挙後の政策期待から反発の余地が大きいです。コモディティ市場では、OPEC+総会を控えて原油価格が堅調に推移しました。エネルギーセクターへの投資機会が広がっています。銅は期待外れの中国のデータで弱含みましたが、これは一時的な調整と見られ、長期的な成長見通しには影響しません。金は横ばいでしたが、安全資産としての魅力は依然として健在です。