米デフォルト懸念後退で上昇維持できるか
先週、米国株式市場は債務上限合意への期待から上昇トレンドを維持しました。特に金曜日はポジティブな動きが見られ、主要指数が前週に比べて上昇しました。日経平均株価は強い上昇トレンドが続き、17日には節目となる3万円の大台を回復しました。投資家は引き続き債務上限合意の進展やFRBの動向に注目しています。今後の市場の展開についても期待が高まっています。
さて、今週の米国では、投資家は債務上限交渉の行方を注視しています。金曜日には、共和党の交渉担当者がホワイトハウスの要求は不合理であるとして会議から退席し、早期妥結の望みは絶たれました。また、連邦準備制度理事会(FRB)の議事録や複数のFRB高官の講演も注目されます。今週は、米国の投資家にとって注目すべきイベントが盛りだくさんです。債務上限交渉やFRBの動向、重要な経済指標や企業の決算発表など、様々な要素が市場に影響を与える可能性があるので注意が必要でしょう。なお、Zoom、Intuit、Palo Alto Networks、XPeng、NVIDIA、Snowflake、Medtronic、Costco Wholesaleなどの著名企業が決算を発表する予定です。
中国では、PBOCが今週、中期貸出金利を2.75%に据え置いた後、1年物および5年物の貸出プライムレートをそれぞれ3.65%および4.3%に据え置くと予想されています。また、今年1-4月期の企業収益も予定されています。アジア太平洋地域の経済指標や中央銀行の金融政策が注目を集めます。特に中国のPBOCの動向や企業収益、日本の機械受注や消費者物価指数、オーストラリアのPMI速報値と小売売上高などが市場の動向に大きな影響を与える可能性があります。
ユーロ圏では、速報値で消費者モラルが15ヵ月ぶりの高水準に改善すると予測されています。一方、PMI速報値では、ユーロ圏の経済活動が前月比でさらに拡大し、2023年初頭からの上昇モメンタムが長期化することが予想されます。金融政策面では、トルコ中銀は4回目の会合で金利を8.5%に据え置くと予想されます。特に英国のインフレ率や小売売上高の動向、ユーロ圏の消費者モラル指数とPMI速報値が市場に大きな影響を与えるでしょう。