3月の米国の雇用統計、アジアのPMI、ユーロ圏の成長に注目
米国での発表が目白押しで、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げの方向性を見極める手がかりとなる労働省の3月雇用統計が注目されます。米国経済は、2月の31万1,000人を下回る24万人の雇用を創出する見込みで、失業率は3.6%にとどまる見込みです。平均時給は前月比で0.3%増加する見込みで、前月の0.2%から上昇する見込みです。労働省はまた、2月の求人、退職、雇用、解雇に関するデータを発表する予定です。同時に、サプライマネジメント研究所は、米国の製造業およびサービス業の経済活動を測定する3月の購買担当者調査を発表する予定です。エコノミストは、製造業は縮小し、サービス業は緩やかに拡大すると予想しています。
アジアでは、3月のCaixin製造業PMIが、中国が再開したことによって工場活動が成長し続けていることを示すと予想されています。一方、日本では、3月の貿易統計が発表されます。トレーダーは、第1四半期の短観製造業景況指数を待ち望んでいます。インドでは、準備銀行が主要金利をさらに25bps引き上げると予想されています。また、同国の製造業部門の拡大が反映されると予想される3月のPMIデータが発表されます。オーストラリアでは、投資家の意見が利上げと待望の休止に分かれているため、RBAの金利決定が注目されます。2月の貿易収支と3月のAiグループ産業指数の発表も予定されています。同様に、RBNZも金融政策決定会合を開催する予定です。
ユーロ圏においては、2月に生産者物価が2ヶ月連続で下落したばかりか、ドイツの鉱工業生産も2年半ぶりの大幅な上昇を記録した後、小幅な上昇に留まった上、工場受注も3ヶ月連続で緩和される見通しです。一方、S&Pの最終PMIでは、ユーロ圏の経済成長が3月に10ヶ月ぶりの高水準に加速したものの、サービス部門によって牽引されたため、全体としては小幅な成長にとどまると予想されています。ただし、フランスとドイツでは生産高が2ヶ月連続で増加した一方、ユーロ圏の他の地域のサービス業PMIは、スペインが16ヶ月ぶりのピーク、イタリアが10ヶ月ぶりのピークを記録するなど、好調な状況が続いています。今後は、ドイツの対外貿易、イタリアの小売売上高、フランスの鉱工業生産と対外貿易、スペインの失業率、スイスのインフレ率と失業率、トルコの消費者物価指数などが控えています。英国では、PMIとハリファックス住宅価格指数に注目が集まります。これらの指標を把握することで、投資家はより的確な投資判断を行うことができるでしょう。