中国2022年の経常黒字32%増加
米国の市場参加者が来週の労働省の1月CPIとPPI指数に注目するため、経済データ面で非常に重要となる。1月のヘッドラインインフレ率は前月比0.5%上昇し、2022年6月以来の高水準となりそうだが、それでも年率は6.5%から6.2%に鈍化する結果となりそうで、コアCPIは前月比0.4%上昇し、年率は5.5%になると予想される。同時に、エコノミストは1月の生産者物価が前月比0.4%上昇し、年率5.4%になると予測している。今週は複数のFRB政策担当者が利上げ路線についてタカ派的な発言を行ったため、ロレッタ・メスター・クリーブランド連銀総裁とジェームズ・ブラード・セントルイス連銀総裁が示した見通しに注目することになる。決算発表では、コカ・コーラ、シスコシステムズ、ディア・アンド・カンパニーなどが注目される。
中国の2022年の経常黒字は、GDPの2.3%に相当する4175億ドルに拡大し、2021年と比較して32%増加した。また、国内経済の弱体化を背景に輸出が5%増、輸入が1%増と伸びが鈍化し、財政黒字が6856億ドルと過去最高となり、2008年以来最大の経常収支黒字となった。一方、サービスの赤字は、知的財産権利用の赤字が11%縮小し、電気通信、コンピュータ情報サービス、その他の商業サービスの黒字がそれぞれ66%、23%増加したため、6%縮小して943億米ドルとなった。規制当局の王春瑩報道官は声明の中で、経済回復は継続し、対外的には多くの不確実性があるにもかかわらず、今年の国際収支は「おおむね均衡」を保つと予想している、と述べている。来週は中央銀行が中期貸出制度/MLFの1年物金利を発表する予定である。
欧州では、2回目の推計でユーロ圏経済の第4四半期のGDP成長率が0.1%と僅かに記録し、2021年初頭以来最も弱いことが確認されそうである。
インドでは、消費者物価指数と卸売物価指数が注目され、小売物価指数は5.7%から5.9%に加速し、WPIは4.95%から4.5%に鈍化すると予想される。