米国10月CPIと中間選挙結果に注目
金曜日の米国株は、雇用統計の結果を受けて乱高下した後、上昇に転じDowは1%とS&P、ナスダックはそれぞれ約1.2%の上昇となった。米国の10月の雇用者数は予想を上回ったが、失業率はウォール街の予想よりも上昇した。今週はインフレ率のデータに続いて、FRB高官によるいくつかの講演と中間選挙が注目される。欧州では、投資家は英国第3四半期のGDP成長率とユーロ圏の小売売上高に注目。
米国では11月10日に発表される10月消費者物価指数のレポートが注視されインフレ率は前月比0.7%上昇し、年間インフレ率は8.2%から8.0%に鈍化すると見られている。コアインフレ率は前月比0.5%上昇し、年率は6.6%から6.5%に緩和されると見られる。また、FRB高官によるいくつかの講演が、中央銀行の引き締め計画に関するさらなる洞察を得るために大いに期待されている。来週は、11月のミシガン州消費者態度指数(速報値)も予定されている。さらに、米国では中間選挙が実施され、上院・下院、州議会・知事の主導権が争われる。
中国の10月消費者物価指数に注目が集まっており、前月に2年ぶりの高水準を記録したインフレ率が鈍化していることが予想される。また、輸出入ともに伸びが鈍化していることから、10月の貿易統計も注目される。日本では、黒田総裁が日本国債のイールドカーブ・コントロール政策をより柔軟にする可能性を示唆し、政策の正常化に向けて異例の変化を示したことから、投資家は日銀の意見集約に注視することになる。
欧州の他の地域では、ユーロ圏の小売売上高はおそらく3ヶ月の落ち込みから9月に回復し、ドイツの鉱工業生産もわずかに回復すると予測されている。