今週FOMCの11月会合では0.75ポイント利上げへ
今週米国のFRBは、経済が回復力を示していることから、11月1~2日開催の連邦公開市場委員会/FOMCで、FF金利をさらに75bps引き上げて3.75%から4%のターゲットレンジにすると予想されている。一方、10月の米国経済は22万人の雇用増を示し、失業率は3.6%とわずかに上昇、平均時給は前期と同じ0.3%増となりそうだ。Exxon MobilやBerkshire Hathaway、Advanced Micro Devices、Qualcomm,、UBER、PayPal、Starbucksなど、著名企業の四半期決算が行われる予定。
世界第2位の経済大国である中国が第4四半期をどのようにスタートしたかを示す10月のPMIデータに注目が集まっている。また、第3四半期の経常収支の発表も予定されている。日本では、10月の消費者信頼感指数とPMIの最終値、9月の小売売上高と鉱工業生産、日銀10月会合の議事録などが発表さる。インドでは、PMIの数値は楽観的であると予想されるが、10月の貿易統計はルピーがさらに下落し、原油が割高になったため、慎重に待ちたいところである。その他、韓国では10月のPMI、貿易収支、インフレ率が発表され、一連の中央銀行による政策決定がFRBに続いて行われる。オーストラリアでは、第3四半期のインフレ率が32年ぶりの高水準に上昇したにもかかわらず、RBAは2回連続で25bpsの緩やかな利上げを実施すると予想されている。
欧州では、ドイツのデータが上振れし、フランスとスペインのGDPがともに微増となったことから、第3四半期のユーロ圏の経済が引き続き拡大基調にあることを示す速報値が発表されると予想される。同時に、先週発表されたすべての主要国の速報値が予想を上回ったため、10月のユーロ圏の年間インフレ率は2桁に達する可能性が高い。英国では、イングランド銀行が金融政策を決定する。9月にインフレ率が40年ぶりの高水準に戻ったことやトラス首相に代わってスナック氏が首相に就任し、市場に安定感が戻ったことから、市場では75bpsの引き上げに賭ける動きが見られる。