株式市場の混乱後の第三四半期の決算シーズン
米国では第三四半期の決算シーズンが始まり、FOMC議事録、複数のFRB高官の講演、9月のインフレ率と小売売上高のデータなど、非常に忙しい1週間となりそうだ。
米国では、JP Morgan ChaseやCitigroup、Wells Fargo、Morgan Stanley、Delta Air Linesの第3四半期の決算発表が予定されている。また、複数の主要経済指標、FOMC議事録、FRB高官による講演によって、予想以上に強い労働統計によって、FRBの方向転換への期待が失われ、株式市場の混乱が深まった後のFRBの利上げ方向がより明確になるだろう。
データ面では、9月のヘッドラインインフレ率は前月比0.2%上昇し、年間インフレ率は8.3%から8.1%に鈍化すると見られている。しかし、コアインフレ率は前月比0.5%上昇し、年率は6.3%から6.5%と6ヵ月ぶりの高水準となり、物価の高騰が続いていることを改めて示す結果となりそうだ。小売売上高も、金融引き締めと物価上昇圧力の持続を背景にした米国消費者の行動を知る手がかりとして注目される。また、生産者物価指数とミシガン大学消費者態度指数の速報値にも注目したい。
中国の国慶節の連休明け、そして10月16日に開幕する待望の共産党全国代表大会を前に、投資家は中国からの一連の発表を待っている。9月の年間インフレ率は2年以上ぶりの水準に上昇すると予想され、貿易統計では輸出の伸びが3ヶ月ぶりに鈍化する見込みである。インドでは、9月にインフレ率がさらに上昇し、8月の鉱工業生産は引き続き減速し、ルピーが急落する中、最近の経済への打撃が拡大したことを示す新しいデータが発表される予定である。一方、韓国銀行は基準金利を50bps引き上げて3%とし、借入コストを過去10年間で最も高い水準に引き上げると予想される。。
英国経済は8月に再び縮小に転じ、鉱工業生産は3ヵ月連続で減少すると予想される。一方、失業率は8月までの3ヵ月間で1974年以来の低水準を維持すると予想される。欧州では、9月の最終インフレ統計で、消費者物価がドイツでは過去6ヶ月で最も上昇したが、イタリアとスペインでは下落したことが確認されそうである。