香港株の売買高が1,000億ドルに減少
香港と中国本土の株式市場は最近静かになり、香港株の売買高は少なくとも1,000億ドルにまで落ち込んでいる。
大きく下落した後に売買高が縮小するのはよくあることだが、売買高が縮小している以上、香港の株式が短期的に好調に推移することは考えにくい。先に本土アナリストは上海総合指数が4,500ポイントを下回っても保有株を減らさない方針を示したが、中央政府は3,400ポイント、4,500ポイントがそれぞれA株市場の底値、天井だと考えており、3,400ポイント以下になることを望んではいない。A株が上昇相場や下降相場になると、香港株のパフォーマンスも制限されるだろう。
売買高の縮小やA株の動向とは別に、米国の金利の行方も今後の香港株のパフォーマンスを左右する重要な要素である。イエレン議長は公聴会に出席した際、「FEDはどの会合でも利上げを発表できる」と述べ、「年内利上げのタイミングだ」と発言し、市場では「米国は年内に少なくとも1回は利上げする」とみている。
投資家は心理的に今年の米国の利上げに備えているが、米国の利上げは結局のところ世界の資本移動に影響を与えるので、世界の金融市場にショックを与える可能性はまだある。今月末には米連邦準備理事会が金利について議論する予定だが、利上げの前後で香港の株価が再び乱高下する可能性は否定できない。
時価総額が減少しているため、すべての銘柄が上昇することは考えにくく、投資家の関心は個別銘柄やセクターに集中し、一部の銘柄のボラティリティが上昇する可能性がある。
これから決算発表の時期を迎え、大型優良企業や国有企業の業績が投資家の思惑のテーマとなる。