A株は政策依存を解消できるほど好調か
A株は、2つのファイナンスに関するCSRCの厳しい管理下で、最近、調整が深まっている。昨年11月以降、A株は上昇を続け、資金を借りての株式投機が当たり前のように行われるようになった。この報道が事実であれば、本土での憶測が熱を帯びていることは明らかである。事態の収拾がつかなくなるのを防ぐために、証券会社による店頭でのマッチングを停止することは、投機的な動きが活発化している現状では、CSRCとして当然のことである。また、この半年のA株の上昇は、主に中央政府の政策や企業改革に対する株主の願望、中国人民銀行による「放水」等によるもので、A株の急騰期には、大陸経済は改善しないばかりか、成長率がさらに低下する傾向にあった。中国本土の長期的な利益を考えると、A株はもっと深く調整されるのがよいだろう。
過去半年間のA株の急騰と最近の急落は、大陸の国策市場の特徴を浮き彫りにし、近年、中央政府が積極的に市場を開放しているにもかかわらず、A株のパフォーマンスは依然として政府の政策と方向性に大きく影響されていることを示した。株式市場に「見えざる手」が頻発すれば、外国人投資家の本土株式市場に対する信頼に影響を与え、A株のMSCI指数構成銘柄への早期組み入れにつながらないし、「上海-香港ストックコネクト」やファンドの相互認証などの政策の効果にも影響が出る。
下半期に入り、大陸経済が安定化のシグナルを発することができるかどうかが、A株市場が再び力強さを見せるかどうかの鍵になるかもしれない。中央政府の度重なる動きの後、大陸経済が持ち直さなければ、株主は「中央政府には経済を救う能力がない」「これまでの発言は空言に過ぎない」と考え、いったん失望すると、A株の復権は難しくなるかもしれない。結局のところ、願望が株式市場を一時的に乱高下させることはあっても、「スローブル」を実現するためには、ファンダメンタルズ要因が整っている必要がある。