本土株主が命を落としたと報じられた。投資したのは中国中車という巨大会社の株で「南車」と「北車」という鉄道の車両メーカーが合併してできたばかりの会社で、中国政府が進める「一帯一路」政策で発展が期待され、初日にはストップ高をつけたその後、その数日後に急落したこと。中車を買うために4倍のレバレッジをかけていたことが、資金と命を失った主な理由である。
以上の悲劇から、何倍もの信用取引で株式投機をすることは、リスクをコントロールする方法を知らなければ、非常に恐ろしい。私社会人になってから何度か株式市場の暴落を経験してきたが、暴落の原因のほとんどは、株式投資家の狂った投機とリスクの軽視が関係している。多くの本土の株式投資家は明らかにリスク意識が低くおカネを借りて株式に投機することの潜在的なリスクを深刻に過小評価しているのだろう。
A株市場が基礎的要因の裏付けなしに急上昇することは、富の効果を生み、企業の資金調達が容易になるなど、プラスの意味があるが、株主の行動が次第に合理性を失うようになると、政府は株式市場政策を見直す必要がある。一部の金融機関は商売のために株式投資家におカネを貸しているわけで、投資家の手元資金の10倍、1000万元までの資金を1日の内に提供する「場外配資」という。これは、信用取引の条件を満たさない投資家、もしくはさらに高いレバレッジを追求したい一部投資家は配資会社と呼ばれる資金融通会社を通して行っていたのだ。
ここ数ヶ月、証監会は場外配資を禁止するなど、市場の変化に応じて管理を強化してきている。