テーパリングと政策金利の引き上げ
投資家は来週FRBとイングランド銀行、日本銀行など世界各国の中央銀行の政策決定会合に注視することになる。米国の中央銀行はテーパリング縮小時期について最新情報を提供すると予想されるが、他の主要銀行からは大きな変更はないと見られる。その他、カナダでは9月20日に新国会の投票が行われ、米国と英国、ユーロ圏、日本、オーストラリアのPMI速報値が世界経済の回復状況について示唆を与えるだろう。
FRBは2日間の会合を終え、FFレートの目標レンジを0-0.25%に維持すると見られており、投資家は中央銀行が経済回復に伴い今年中にテーパリングの不透明感を払拭したい。パウエルFRB議長は、中央銀行がテーパリングに慎重なアプローチを取ることを市場に保証したが、複数の政策立案者は、最近のインフレ率の鈍化にもかかわらず、早期のテーパリングを求めている。
英国では8月のインフレ率が予想を上回り労働市場の数値も明るかったことから、イングランド銀行による予想よりも早い引き締めへの懸念が再燃したためである。またトルコの中央銀行が金利を現状維持するとみられる。
中国人民銀行は水曜日に新貸付プライムレートの更新を行うが、変更はないと予想される。
アジア太平洋地域では、日本銀行が9月21-22日の政策決定会合で短期金利の目標を-0.1%に、10年債利回りの目標を0%前後に維持すると見られており、経済を刺激して過去数年にわたって中央銀行の目標値2%を大幅に下回っているインフレ率を押し上げることを目的としている。同国では、インフレ率およびジブン銀行PMI調査速報値の最新データが発表される予定である。