乱高下するジェットコースター相場
CSRC/中国証券監督管理委員会は、3社の証券会社の新規事業を3カ月間停止した。このニュースを受けて、上海総合指数は7%以上急落し、中国の金融株は最も大きな打撃を受けた。
昨年の第4四半期には、中国人民銀行の突然の利下げにより、A株は50%以上も急騰したが、今回は証監会の決定により、1日で7%以上も下落しました。 A株の「ジェットコースター」のような動きは、中国本土の株式市場の脆弱性と官製政策の力を浮き彫りにしている。株式市場が急落したせいか、証監会はA株急落後、すぐに「証券会社に課した公的規制措置は株式市場を抑制するためのものではない」と発言し、「過剰に解釈しないように」と伝えたが、この発言は相場を落ち着かせようとする意味合いを強く含んでいた。
ここ数ヶ月のA株のパフォーマンスを見ると、本土の株式市場はまだ深刻な未成熟な市場であることがわかる。 本土の株主は大きな強気市場と大きな弱気市場を経験しているにもかかわらず、個人投資家の行動はこれまで大きな進歩が見られないく、株主の水準を高めるためには、金融における投資に関する教育を充実させ、どのようなリスクがあるかを理解できるようにしなければならない。 昨年11月以降マージン取引の動きが活発になり資金を借りて株を買う投資家が増えてきた。信用取引のためにおカネを借りるのはリスクが高く、ひとたび相場を見誤ると損失が天文学的に大きくなる。過剰な借り入れや投機を防ぎ、市場がコントロール不能にならないようにするために、CSRCがコンプライアンスに違反したブローカーに罰則を課すことは合理的な動きと言えよう。
A株の動向は政策によって左右され、政府方の言動から基本的に情報が読み取れないため、A株相場の予測は確実に難しくなっている。 A株の方向性を予測することは容易ではないが、中央政府がここ数ヶ月のA株の急上昇を元に戻さないと信じている。なぜなら、株式市場が下降すると、依然として下降圧力のかかっている中国経済に悪影響を及ぼすからである。A株が7%以上も急落した後、中国証券監督管理委員会はあわてて株式市場を安定させるための声明を発表したが、これは中央政府が株式市場の暴落を望んでいない事は明白であろう。