香港コングロマリット李嘉誠の2社の再編
長江実業(00001.HK)と和記黄埔(00013.HK)は9日、香港で登記された両社の大規模再編計画を明らかにした。長江グループの再編は、和記黄埔による大手スーパー「パークンショップ(百佳/PARKnSHOP)」の売却やドラッグストアチェーン「ワトソンズ(屈臣氏/Watson’s)」の上場計画に至るまで、すべての動きが某「スーパーマン」が以前から事業再編を意図していたことを示している。
香港一の大富豪であるスーパーマンと称されるLi Ka Shing/李嘉誠の行動は、常に政財界から注目されている。
再編後、李家が保有する長江土地の株式は約30%にとどまり、「スーパーマン」が不動産部門を楽観視していないのではないかという疑念が生じている。また、新たに設立された会社はケイマン諸島で登記されスーパーマンは、香港での登記を選択していないため、香港と中国の見通しを楽観視していないと解釈する人もいる。
和記黄埔は統合された企業であり、事業の多角化により、その株価は長い間、グループの適正な価値を反映していなかったと言える。現在、長江はハチソンの株式の50%近くを保有しているが、その垂直的な株式保有は事業の価値を反映されていない。再編完了後、長江グループのビジネス構造は合理化され、明確なビジネス構造は企業がビジネスの価値を引き出すのに役立つ。 バリューの放出だけでなく、もう一つのハイライトは、配当金の増加で投資家は株を買うときに価格と配当の両方を得たいと思うはずで、スーパーマンは、株主の心をつなぎとめるために、今後は配当性向を高めていくと述べた。
将来的に長和は非不動産事業を主力とし、長地は不動産事業を専門に経営していくことになる。リスク許容度が低めの投資家は多元化の長和を、そしてより積極的な投資家は長地を選択肢に入れると見られる。長和系の企業は多岐に渡るため、今回の再編は始まりに過ぎず、より多くの動きが出る可能性があろう。