日本で会社に課税される税金には、法人税(国税)、法人住民税(地方税)、事業税(地方税)、地方法人特別税(地方税)(以下「法人税等」といいます。)がありますが、一方、香港では簡単にその法人税いわゆる事業所得税は、利得税(Profits Tax)に相当し、香港法人は香港域内で行う事業により得られた香港国内源泉所得に課税されることになります。

香港の利得税(法人税)Profit Tax,Corporate tax

毎年4月初旬は、香港税務局(IRD; Inland Revenue Department)から法人税(Profits Tax 中文;利得税)に係る申告フォームが各香港法人宛に発行される時期です。毎年決まった時期に申告納税すれば良いと思いきや、ここ香港では法人ごとの決算月によって税務申告期限が変わってきます。申告書の提出を怠ると罰則(通常は罰金のみ、悪質な場合は雇用主禁固刑の規定も有)の対象になる可能性があります。

香港政府は企業活動を活性化させ、外国人投資を誘致させながら、香港国民に財政黒字分を分配するために、2008年2月より、その法人税である利得税(Profit Tax)を既存の17.5%から16.5%(非法人は15%)へ1%引き下げました。
これにより、香港の法人税はアジアはもちろん、ヨーロッパのオフショアと比較して、かなり低い水準となり、海外からの香港への投資に対する魅力がよりさらに、増加したと言えます。

地域主義と属人主義的

さらに、香港では、事業所得の源泉地が香港国外の場合、課税方式を地域主義を原則としているため、その事業所得は非課税となります。ここで、所得の源泉地が問題となりますが、例えば、製造販売に関する収益の場合には、製造地により源泉地が判定され、役務提供に関する収益の場合には、役務提供が行われた場所により判定されるなどの基本的なル-ルがあります。また、第三国仮にイギリスから香港法人に送金して、その一部の資金を日本に再送金をした場合、香港に利益が残ります。香港に残った利益に関しては、その資金が「海外から送金されてきた資金」という事であれば、課税対象になりません。なお、国外取引に係る費用については、収益が非課税になることから、損金不算入となります。

一方、日本では、日本の居住者(個人及び法人)に対しては、属人主義的な立場から全世界所得課税方式(どこの国で稼得した所得であろうと課税対象とする)となるのに対し、香港では、端的に言うと、香港に関連する収益と、その収益を得るために生じた費用だけが課税所得の計算に織り込まれます。

オフショア法人口座

つまり、香港法人や香港で事業を営む個人(個人事業者)も、香港で発生した利潤に対して利得税(Profit Tax)を納付しなくてはいけませんが、日本などの外国で儲けた国外源泉所得を香港法人に送金した場合でさえも課税対象から除外されます。香港法人が非常に税制面でメリットがあるといわれるのは、このように海外から送金されてきた(資金)に対して、税金をかけない制度のなかに存在するオフショア法人口座を管理できるからに他なりません。

源泉地国 課税対象
日本法人 日本国内を源泉とする利益 課税
日本国外を源泉とする利益 全世界所得課税主義により課税

香港法人 香港国内を源泉とする利益 課税
香港国外を源泉とする利益 地域課税主義より非課税

しかし、このような香港の租税制度の概念が他の納税義務者と他の税務国との間で、論争を引き起こしてきたのも確かであり、大きな会社ですと、税金を避けるために、税率の低い、香港、オランダ、シンガポール等に、お金を留保させている企業がたくさんあります。これをタックスヘイブン(税の回避)という方法となります。

課税所得は企業会計において計算された利潤や損失から計算し会計上の利益が算出されます。この調整は典型的に会計上、原価償却充当金の非控除と税務上、控除可能な資本的支出が含まれます。船舶航空輸送、保険事業の課税所得の算出については、税務条例に従い別途計算されます。
香港では配当所得に対して一般的に所得税や源泉徴収税が存在しません。